研究部門
研究領域部門
日本海域環境問題への自然科学的アプローチを行う。
大気環境領域
黄砂やPM2.5問題など世界で最も汚染が顕在化する環日本海域の大気環境に焦点を合わせ、関連物質の新規分析法を開発するとともに、国際共同モニタリングネットワークを駆使して、発生と輸送、反応、さらにそれがヒトや生態系に及ぼす影響について明らかにし、将来予測を行う。
これにより、世界共通に見られる同様な大気環境問題の解決に有用な対策技術の開発と施策の立案に寄与する。
【附属施設】 能登大気観測スーパーサイト
海洋環境領域
日本海を中心とした環日本海域の海洋環境における有害化学物質の動態、海洋生態系への影響、特に沿岸域を対象にした生物多様性と有害化学物質に対する応答性に関して、生態学的な手法を開発するとともに、生化学・海洋化学的な観点より評価し、国際連携を基盤とした海洋環境の管理手法・評価システムを構築する。
【附属施設】 臨海実験施設
陸域環境領域
環日本海域を特徴づける多様な陸域環境の変遷と成立、そして将来変動の予測を目指し、地質学的ならびに地球化学的な手法を開発し、それによる長期的・短期的変動解析を実施するとともに、同じく多様な陸上生態系の成立過程を系統学的・生態学的手法で解明し、自然変動や人間活動が生態系に与える影響を評価する。
この両者をあわせることで環日本海域の持続的な発展に貢献する。
【附属施設】 植物園
統合環境領域
地球表層環境の化学物質等の移行挙動を把握するため、陸域・大気・海洋内の動態、および各環境システム境界域での物質輸送プロセスの解析が重要である。
本領域では、各研究領域を統合する環境動態トレーサーを対象に研究し、対象物質の起源推定とともに、物質動態の移行特性を把握し、モデルシミュレーションと組み合わせて、総合的な環日本海域の物質動態解析と将来予測を実施する。
【附属施設】 低レベル放射能実験施設